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研究室の様子1 [留学記]

◇研究室の様子1




私たちの研究室では、次世代シーケンサーを使った解析を多く行っています。


次世代シーケンサーを使った解析は当然高額な費用がかかるのですが、RO1レベルのグラントをいくつか持っているのと、所属機関からの運営費、寄付金等により、かなり潤っているみたいです。


留学して早々、ピペットや、ウエスタンブロットに使う器具など一式を個人用に購入してくれました。日本のラボではどこも共用だったのに。RNA分離はカラム精製キットの高級品です。しかも付属のカラムがなくなると新しいのを開けてもよいのです。まだ試薬は残っているのに。日本ではカラムを別に購入して試薬を使いきっていました。


しかし、節約するところはしっかり節約しています。ウエスタンブロットのゲルはお手製です。バッファー類も自分で調製しています。抗体は何度か使いまわしています。


次世代シーケンサーを用いた実験もシステムが構築されています。多くのラボが集まってiLab Organizerというシステムを運用しており、発注から請求までがシステム化されています。


日本では、RNA-seqのとき、費用節約のために、ライブラリーを作るところまで自分で行って、シーケンサーのところを委託することがありましたが、ここではQC、ライブラリー作成、シーケンシングまで、ある大学に外部委託できます。その費用は$400-600/sampleくらいで、非常に安価です。日本では外部委託すると8-10万円/sampleくらいなので、半額くらいでしょうか。


アメリカでは、横のつながりを作って効率化することが頻繁に行われているように思います。次世代シーケンサーのような高価な機械を導入したのなら、自分の大学のみならず、周囲の研究室も取り込んで、稼働率を上げているのだと思います。アメリカの大学の多くが私立だから可能なのかもしれませんが、宝の持ち腐れをなくして、収益を上げるという意味では上手い手だと思います。


横のつながりといえば、病院も横のつながりがすごいです。マンハッタン内の大きな大学病院であるWeil Cornell Medical SchoolとColumbia Universityの病院はNewYork-Presbyterian Hospitalというネットワークを作っていて、システムと患者ケアを統一化しています。


京都で言えば、京大病院と京都府立医大病院が同じ電子カルテで患者情報を共有し、病院の運営基準も一体化しているといったところでしょうか?まあ、あり得ないことがニューヨークでは普通に行われています。


効率化という点においては日本は大いに見習う点があるのではないでしょうか。



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