◇ワールドカップベルギー戦について
非常に残念な結果でした。
「世界3位のベルギーに善戦、よくやった」という論調が強いようですが、私は勝てていた試合だと思います。
ポイントは3つ。
①ベルギーの1点目につながった3つのミス
②高さ対策
③最後のコーナーキック
①ベルギーの1点目につながった3つのミス
個人的には1点目がなければ間違いなく勝っていたと思います。サッカーは1点の重みがほかの競技に比べて非常に大きなスポーツなので、ミスした方が負けなのです。
ベルギー1点目につながったのは、川島のパンチングミス、乾のクリアミス、そして川島のポジショニングミスと3つのミスが連鎖してしまいました。
まずはパンチングミスですが、ゴール前にルーズに上がった球を競り合う状態になりました。いかにベルギー選手が高いといってもキーパーの方が高いです。ルーズボールなので時間には余裕があります。またキーパーチャージという反則もあります。声をかけて日本選手をどかし、キャッチングすべきです。仮に落としたとしても体の接触があれば反則です。川島のルーズボールに対する判断、飛び出すタイミング、落下点へ移動するスピードとコースも悪いです。図のように、川島選手は落下点予測を誤ったのではないかと考えられます。ベルギー3点目の起点となった相手GKの動きと比べると天地の差です。仮にパンチングするにしても、ペナルティーエリア内に落としてはいけません。少なくともペナルティーエリア外にはじき出さなくては。
その後の乾選手のクリアミスもいただけません。プロなのだからフィールド外に出さなくては・・・。
その後、ボールは反対サイドのベルギー選手のところに飛んでいき、その選手がヘディングで折り返したボールがゴールに吸い込まれることになります。その時の川島のポジショニングについてですが、そもそも、ルーズボールに対するヘディングなので、相手選手は100%折り返しを狙うはずです。ですので、あそこまでニアサイドを閉める必要はなく、ファーサイドに上がってきても対処できるようなポジショニングにすべきでした。または、川島選手は(最初のパンチングミスと同様に)ふわりと上がったボールに対する判断(落下点予測、動体視力)や反射神経がよくないのかも知れません。たまたまゴール方向に飛んできたヘディングへの対処についてはオリバー・カーン元ドイツGKが苦言を呈しています。ゴールを守る気概があれば、手を出すはずですが、川島選手は残念ながら足を出しました。空中で処理していたら、もしかしたら防げたかもしれません。
ことGKに関しては、川島選手のミスが目立った大会でした。立て続けにミスされては、たとえ2点リードしていても勝てないでしょう。(私が推測するように)落下点予測のミスという素人レベルのミスをする選手なのであれば早めに見切りをつけるべきだったと思います。
②高さ対策
日本に対して高身長の選手を入れてパワー勝負という作戦は洋の東西を問わず、常套手段です。フェライニ選手を投入してきた時点で、パワー勝負を仕掛けてくることはわかっていたはず。対策はなかったのでしょうか?個人的には植田選手を入れて5バック気味にしたらよかったのではないかと思います。
イランがスペインに対して善戦したように、ロシアがスペインに勝ったように、みんなで守ればなかなか点が入らないのが現代サッカーです。特に高さに対して「守る」という戦術を持っていなかったことは、西野監督のミスでしょう。
③最後のコーナーキック
これについてはすでに批判が多くあるようですが、本田選手のミスです。まずはCKでGKが取れるようなボールを蹴ってはいけません。また高いボールを蹴ったのもミスです。高さ勝負で日本が競り勝てる可能性は低いです。韓国がドイツからとった1点目のように、低いボールを蹴って何かが起こることに期待した方がよかったと思います。香川選手が寄って行っていたのに本田選手がゴール前に蹴ったのは、作戦かどうかわかりませんが、これでは攻撃・その後のカウンター防御にも一枚選手を欠くことになります。また、本田選手は時間稼ぎをせずに蹴ってしまいました。時計はすでにロスタイム4分台が近く、ラストプレーになるようにすべきでした。
2-0で残り30分はイタリア人からしたらセーフティーリードだそうです。日本は3点目を狙っていたように見えますが、今回のW杯の得点源のほとんどはセットプレーかカウンター。ポゼッションから流れの中で得点というのは非常に少ない印象があります。ドイツやスペインがまさにそうでした。相手にボールを保持させ、2点のリードを守り切る方が勝てる確率が高くなったはずです。
時にずる賢くてもいいのです。日本はこれから「試合の終わらせ方」を学ばなければなりません。
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