アメリカで携帯電話を利用する [携帯電話]
◇アメリカで携帯電話を利用する
日本のドコモ、au、ソフトバンクに相当する会社がアメリカには4つあります。AT&T, Verizon, T-mobile, Sprintです。Sprintはソフトバンクの子会社としても有名です。日本と同様、それぞれの会社の回線を使って格安で携帯電話サービスを提供する会社(MVNO)も多数あります。
さて、日常生活において携帯電話は必須アイテムとなっていますが、携帯電話はどのように選ぶべきなのでしょうか?パターン別にみていきましょう。
①アメリカで新規に携帯電話会社と契約する
アメリカの4大キャリアには大きく分けてポストペイド契約とプリペイド契約があります。ポストペイド契約とは、日本のようにあらかじめ基本料金が決まっており、電話代やデータ通信費が後で加算されるシステムです。プリペイド契約とは月額いくらと決まっていて、この中で電話したりインターネットしたりできます。
アメリカで新規に携帯電話会社と契約する場合、通常、渡米後すぐとなると思います。この場合、ソーシャルセキュリティー番号が付与されておらず、クレジットスコアがない状態が普通なので、ポストペイド契約はまず不可能です(追記2018/10/08追記:一定のデポジットを入金することにより可能な場合もあるそうです。)。プリペイド契約の一択になります。(最新の情報についてはこちらを参照ください。)
プリペイド契約ではまず機種を選択し、必要な通話時間(国内無制限が多い)やデータ通信料と相談してプランを決めます。機種は安いスマホで$30くらいからあります。ほとんどの機種は型落ちの古いものです。料金プランは$30でデータ通信1GB、国内通話、SMS無料というプランが多いようです。
さて、4大キャリア(またはMVNO)のどれを選ぶかですが、
①-1 郊外に住む、まはた行くことが多い
①-2 購入したスマホを日本でも使いたい
①-3 データ通信量を気にすることなく動画等を視聴したい
この3つのタイプで選ぶべき会社が異なります。
①-1の人はAT&TかVerizon、またはそのネットワークを利用したMVNOを選んでください。T-mobileとSprintはネットワークが狭く、郊外では圏外となる可能性があります。アメリカではVerizonが一番広いとされています。
①-2の人は、キャリアはVerizonとSprint、機種にはiPhoneを選択してください。なぜかというと、日本は2G回線に、世界でも珍しい、CDMA方式を採用しています。アメリカはCDMAとGSMを併用しています。VerizonとSprintはCDMA方式なので日本でも使用可能です。AT&TとT-mobileはGSM方式なので、CDMAに対応していないiPhoneが売られています。(日本での通話は3G回線を利用するため、3Gが対応していれば使えます。)また、なぜiPhoneでないとだめなのかといえば、アメリカと日本では電波の周波数が全く異なるため、安いスマホでは日本の周波数が拾えないためです。(このあたりは後述します。)なお、法律上の話になりますが、現状、日本の法律では、海外で販売される、技適マークのついていない電波を発する装置は日本で用いてはいけないことになっています。しかし、アメリカのFCC認証やヨーロッパのCE認証があれば、仕様してもいいように法律が2015年に変更になったそうです。ただ、この場合もWi-FiとBluetoothは90日間だけだそうで・・・。一応、注意してください。
①-3の人は、T-mobileがいいでしょう。Binge Onというプログラムがあって、3GB以上のデータ通信付きプランの契約をすると自動で付帯します。念のため対象となるサーバーを確認してください。YoutubeやHuluなどはもちろん対象となっています。
②日本の携帯電話を使う
この場合はソフトバンクのアメリカ放題一択でしょう。アメリカ国内通話無料、日本への国際通話無料、着信料無料です。データ通信制限もなく、インターネット使い放題です。デメリットはiPhoneでしか不可能であること、アメリカのネットワークがSprintとなり、郊外で弱いこと、アメリカの人から電話をしてもらうときは、相手が日本への国際通話となることです。しかし、Whistle Phoneなどのアプリでアメリカの電話番号を取得すれば問題ありません。
日本の携帯電話を維持しながらアメリカでも携帯電話を持つ場合に、価格的には一番お得な方法だと思います。
③日本で購入したスマホでアメリカの通信会社と契約する
アメリカに到着してすぐに使えるので、この方法を考えている人は多いと思います。①でも述べましたが注意点がいくつかあります。日本とアメリカでは携帯電話電波の周波数が全く異なるので、双方の国の電波を拾える携帯でないと使えません。(特にLTE。)
最近は世界対応スマホも増えていますが、あくまで電波帯が一部重複する携帯のことを指しているにすぎません。例えばドコモのGalaxy S7 EdgeはAT&TのLTE電波がぎりぎり拾えるかどうかといったところです。(詳しい話は別の回で。)
各国の電波が拾える仕様になっているのがiPhoneです。国内で購入したiPhoneであれば、まず確実に拾えると思います。私はiPhone SE (A1723)をAT&Tのネットワークに繋げています。何ら問題ありません。アンドロイドではNexusシリーズがいいでしょう。
空港などにSIMの販売機がありますし、日本で出発前にアメリカのSIMを取り寄せておくことも可能です。
なお、アメリカで使う場合は必ずSIMロックを解除しておいてください。(auの子会社であるH2Oモバイルを利用するときはau版iPhoneに限りSIMロック解除不要です。私自身で確認済。)また、以上の話は動作を保証するものではありません。最終的には自己判断でお願いします。
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